写真:福田 悟
建物の特徴
旧安田楠雄邸は、大正期の新旧の技術を巧みに取り入れた「近代和風住宅」です。実業家・藤田好三郎によって1919(大正8)年頃に建てられました。その後1923(大正12)年の関東大震災で被災した安田善四郎が買い取り、平成の時代まで住み継がれました。震災、戦災を免れ創建当初からほぼ改造されることなく、今日まで良好な姿を伝えています。
建物は当時東西に長い敷地に、建物が雁行するように建てられ、各々の部屋からはそれぞれ違う庭の風景が楽しめます。
建物の概要
上棟年月:1918(大正7)年5月
設計施工:清水組(現・清水建設株式会社)
敷地面積(現在):1486.03 ㎡ (449.52坪)
延床面積(現在): 597.90 ㎡ (181.07坪) 1階:455.11㎡ 2階:142.79㎡
1998(平成10)年 東京都指定名勝に指定
一般公開情報
所在地:東京都文京区千駄木5-20-18
東京メトロ千代田線「千駄木」徒歩7分
JR山手線「日暮里」「西日暮里」各15分
公開日:毎週水、土曜日 10:30~16:00(入館は15:00まで)*夏季および冬季休館あり
維持修復協力金(入館料):大人 500円、中高生 200円、小学生以下(保護者同伴) 無料
※お支払いは現金のみ対応しております
★館内ガイドツアー(予約不要)
下記の開始時刻5分前までにご入館ください。
①10:40~ ②13:30~(約30分間)
・15名以上の団体見学は事前予約が必要です。
・建物保護のため靴下を着用ください。大きな荷物は入口にてお預かりします。
・写真撮影時のフラッシュはご遠慮ください。
・敷地内は禁煙・飲食禁止
※団体予約、貸館、取材等に関する問い合わせは(公財)日本ナショナルトラスト まで
★旧安田楠雄邸庭園 Instagramはじめました!
@yasudatei_sendagi
https://www.instagram.com/yasudatei_sendagi/
旧安田楠雄邸庭園とたてもの応援団
安田楠雄氏が亡くなられたあと、建物の存続を心配した地元の建築家や谷根千工房の人たちが集まって結成したのが「たてもの応援団」です。ご遺族が愛着をもつ建物を保存するため、文化財として活用することを提案。こうして1996年8月、公益財団法人日本ナショナルトラストに寄贈されました。
また旧安田邸の周知活動を通じ、寄贈を決意されたご遺族の心意気に感動された篤志家方からの高額寄付を日本ナショナルトラストに仲介しました。
修復工事を経て2007年春から一般公開を開始、翌年からは、NPO法人に認証されたたてもの応援団が管理運営を受託しています。公開はボランティアによる「旧安田邸サポート倶楽部」が行っています。
サポート倶楽部の活動風景はこちら。ボランティアも随時募集中!
The Former Kusuo Yasuda House and Garden
The house is a wonderful example of pre-war Japanese gentleman's residence which has survived the 1923 Great Kanto Earthquake and 1944-45 air raid bombings of Tokyo.
Originally built in 1919 for Yoshisaburo Fujita, a successful businessman & connoisseur of traditional Japanese architecture, the house changed hands in 1923 owing to acquisition by Zenshiro Yasuda, a member of the great Yasuda zaibatsu financial combine. The Yasuda family loved the house very much & made only small change to the original construction while they lived there until 1995.
In 1995, Kusuo Yasuda, the then family head, died, and the house was in danger because the government levied a huge inheritance tax on the property. His widow Yukiko seemed to have no choice but to demolish the house & sell the land to pay for the tax. However, she decided to save the house by donating it to the Japan National Trust.
The Bunkyo Link for Architectural Preservation, a non-profit citizens organization, helped Mrs. Yasuda in this preservation process and continues to be involved in the general housekeeping and open house to the public by commission from the Japan National Trust.
See the attached Visitor Guide for basic information on the open house programs and access to the house.
フォトギャラリー
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写真 1,2,4,6,8,10:福田 悟
11:岩本毅之
12:山村咲子