元町公園いろいろ年表
2006.9.20作成 
2006.12.16追加 


江戸期        台地の突端の富士山眺望の場所として、ここからの景色が浮世絵にも描かれる。
1923年09月01日  関東大震災
1924年03月     桜蔭学園創立(東京女子高等師範学校[現、お茶の水女子大学]同窓会社団法人桜蔭会
             の創立による。桜蔭会は大正12年の関東大震災後の女子教育機関の不足を整備し、あ
             わせて社会報恩の理念のもとに設立した。)
1925年11月30日  元町小学校・移設新校舎起工(区画整理事業で現在地に移る。創立は明治44年)
1927年12月25日  元町小学校・校舎竣工(敷地面積4,146.76u)
1930年01月25日   元町公園完成、開園。(面積3,520.44u/数値は2006年の測量値)
1931年         桜蔭学園一号館完成。
1943年頃?     元町公園下に防空壕が造られる。

◇◇◇

1950年頃?   元町公園で練習していた軟式野球チーム「パークフレンズ」結成

1950年10月  元町公園など小公園を都から区に移管、文京区の区立公園となる。

1950年11月   元町公園内に都立簡易保育所開設(当初は天幕)*都内で11箇所できたうちのさきがけ。近く
           に職業安定所(現:トーキョーワンダーサイト)があったためだと推測される。
1953年      簡易保育所が米軍払い下げのかまぼこ兵舎となる。
1961年4月 簡易保育所、都から区へ移管。
1967年4月30日 簡易保育所廃園。

1985年
  4月01日  元町公園の復原的修復完成。区報等で大々的にPR。各新聞にも大きく掲載される。
        
1991年
 11月29日   文京区長、東京都知事あてに確約書「このたび小石川後楽園(以下「庭園」という)への影響に関
  する意見書の申請に当たり、下記のことを確約します。」を提出。(内容は5項目からなり、緑の
  ネットワーク整備、東京都シンボルロード計画に併せて、庭園から湯島聖堂に至る歩道の緑化
  などが確約されています。)

 12月03日  文京区教育長から東京都教育長あてに確約書「文京区シビックセンター建設に伴う国指定特別
  史跡・特別名勝小石川後楽園への影響に関して、下記のことを確約いたします。」を提出。
  (内容は6項目からなり、一番目に文京区文化財保護審議会を設置し、文化財の保護育成に
  積極的に対処して参ります。とある。)

1998年
  3月31日  元町小学校閉校。

1999年
  4月01日〜 旧元町小学校校舎、本郷小学校の仮校舎として使用(2002年3月まで)。

2002年     旧元町小学校校舎を桜蔭学園に貸出(2年契約)。

2004年
  3月 東京都教育委員会「史跡等整備検討委員会報告」で「元町公園は東京都指定名勝として詳細な調
  査をすべき候補」の一つとしてリストアップ。これに対し区は文化財としての公園の価値を検せ
  ず。(文京区文化財保護条例第三条に違反)

  10月28日  文京区政策調整会議「校地拡張に伴う諸議題について、幼保一元化について」
    *昭和小学校拡張のため、東洋文庫を湯島総合体育館の場所に移転し、体育館機能を元町小
  学校や近隣に分散移設する案の検討が提案される。

  12月01日  旧元町小学校校舎を東京田中千代服飾専門学校に貸出(2年契約)。

2006年
  3月06日  総務区民委員会で、区は「旧元町小学校跡地の活用について」説明。1)湯島にある総合体育館
  の移転先として旧元町小学校跡地を活用したい、2)元町公園との一体的な整備をして公園の
  有効活用を検討したい、3)事業者を募り区と共同事業で実施したい。と。

 3月31日   建設委員会で、区が「都市計画変更(元町公園)の素案について」報告。

 4月       「元町公園に関する都市計画素案説明会」開催(シビックセンター・教育の森スポーツセンター・
          駒込地域活動センターの3ヵ所で行う=区都市計画部)
            *地元では要望があるにも関わらず開催せず。

  4月20日  社団法人日本造園学会「文京区立元町公園の保存に関する要望書」提出

  5月02日  建築史学会「文京区立旧元町小学校及び元町公園の保存に関する要望書」提出

  5月25日  文京の文化環境を活かす会「区立元町公園保存に関する要望」提出

  6月07日  文京歴史的建物の活用を考える会
                    「旧元町小学校及び元町公園の保存活用を求める要望書」提出

  6月13日  日本共産党文京区区議会議員団「元町公園の区民本位の活用を求める要望書」提出
           
  7月04日  社団法人日本建築学会都市計画委員会、建築歴史・意匠委員会
            「関東大震災復興事業の記念碑として元町公園および旧元町小学校の
                                             保存に関する要望書」提出

  7月06日  社団法人土木学会 景観・デザイン委員会、土木史研究委員会
                       「文京区立元町公園の保存・活用の検討に関する要望書」提出

 7月10日〜22日
         展覧会「再発見・モダン都市の東京の公園」(於:日比谷公園内グリーンサロン)
 
 7月18日   講演会「再発見・モダン都市の東京の公園」―本郷元町公園の歴史と未来― 
  (於:日比谷公園内グリーンサロン・2F)

  7月18日  元町公園市民の会「文京区立元町公園の都市計画変更に関する嘆願書」提出。
   *公園に面する近隣住民による保存要望書が出され、区が主張する近隣住民の要望により
  都市計画を変更するという説明の根拠が崩れる。

  7月24日  シンポジウム「モダンが町にやってきた!」(於:旧元町小学校1F大教室)

  7月26日  文京区都市計画審議会開催(元町公園の都市計画変更に関する意見書は全部で75通。
  反対75、賛成0)=文化財や景観に関する価値について専門家の意見を聞く必要ありと
  継続審議になる。

  8月04日  文京区文化財保護審議会開催(8/1付 文京歴史的建物の活用を考える会より「文化財保
           護審議会の議題に関する要望書」が提示され、やむなく元町公園に関して議論されたが、
           区は正式に諮問することを拒否。)

  8月07日  文京区文化財保護審議会委員有志が元町公園視察。

  9月01日  元町公園で市民による防災イベント=テーマ「震災遺産を継承しよう」開催
                                  (第1部=元町公園、第2部=本郷交流館)

  9月02日  元町公園の記事が掲載されていた「歴史館だより」8ページ、6000部が廃棄されたことが
         東京新聞のスクープで発覚。(2ページ分の元町公園記事[公園案内にみる文京モダニズム]
          と題した記事を削除して6ページで作り直すという税の二重支出が行われた。)

  9月04日 「元町公園に関する意見交換会」開催(学識経験者=西村幸夫、大方潤一郎、赤坂信の3氏に対
         し、区から一部保存の案を提示。学識経験者はこの提案にNO!)
         *区は学識経験者3名の意見を聞いたとして、文化財保護審議会、景観審議会への諮問を略し
          て都計審開催に持ち込む意図があったようだ。

  9月08日  文京区文化財保護審議会委員全員の連名で「元町公園・元町小学校の保存・活用につい
          ての要望書」提出

  9月12日  区議会一般質問答弁で区長は「歴史性を継承するための保全策を鋭意、検討している」と。一方
          で「体育館と一体的に整備することにより公園機能と防災機能の向上が図れるとして移設自体
          は見直す考えのないことを強調。また、歴史館だよりを廃棄したことについて「組織対応がない
          まま印刷の工程に入っており、十分な検証を行わないままの発行は、混乱を招く恐れがあると
          教育委員会事務局が判断した」と答弁。謝罪はなかった。
          この日、区長は来年の区長選に三選出馬を表明。
         *元町公園は空間構成全体を残さなければ意味がないことを区長は認識せず。

 10月27日  都市公園法施行50周年記念事業「日本の歴史公園100選」<主催:(社)日本公園緑地協会など・
          後援:国土交通省)に元町公園が選ばれる。・・・文京区はこの誇るべき選定を区民に公表
         せず。

  11月27日  社団法人 日本建築家協会(JIA)、「元町公園および旧元町小学校」の保存活用に関する要望書
          提出。

 12月22日  平成18年度第2回「文京区都市計画審議会」開催、またも継続審議

2007年
  3月19日  平成18年度第3回「文京区都市計画審議会」開催、またも継続審議
  8月 6日  平成19年度第1回「文京区都市計画審議会」開催、審議打ち切り、実質差し戻し
          *元町公園が体育館建設用地であることは、変わらず!


■■マスコミ報道=TBS「噂の東京マガジン」、NHKニュース、NTV「ザ・ワイド」、東京新聞、毎日新聞、環境緑
            化新聞、建設通信新聞、週間ポスト、散歩の達人など多数。
            今後の予定は、朝日新聞ほか多数。



■■元町公園のある場所に関する都市計画■■
○風致地区、外堀緑地(昭和32年都市計画決定)
  水道橋から御茶ノ水にかけての一帯は神田川と一体にとなった景観の保全を求められている。
 
○文京区都市マスタープラン(平成8年度策定)
  緑と水の整備方針において、風致地区などの緑、幹線道路などの緑化や緑の軸に沿った緑道の整備
 を併せて緑のネットワークの形成を図るとしている。

○文京区景観基本計画]策定(平成9年3月)
  文京区の貴重な景観資源である[坂][緑][史跡]をつなぎ、快適で爽やかなまちづくりを目標として、
 個性豊かな景観づくりを展開していくための指針として役割を果たすものとする。

○文京区緑の基本計画(平成11年策定)
  神田川との一体性を確保しながら、積極的に緑地の保全・緑化を図り、個々の緑の連携を強める緑
 化重点地区に位置づけられている。



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